
絵本作家の祐彩(ゆうせい)です。
絵本の読み聞かせは知っていても、「ライブ絵本」と聞いてイメージできる人は、まだ少ないかもしれません。
僕がライブ絵本を始めたのは2013年。
「息子を宇宙一幸せにしたい!」その想いだけで会社を辞めてから、3年ほど経った頃のことでした。
ある日、幼稚園に息子を迎えに行ったとき、息子の友だちが次々と僕のもとへ駆け寄ってきて、「〇〇くんのパパだ!」「どこ行くの!?」と、目を輝かせて話しかけてくれました。
その瞬間、胸の奥で小さなあかりがポッ…。
自分の子どもだけじゃなく、子どもたちみんなが輝けるナニカをしたい…そんな気持ちが、ライブ絵本の最初の一歩になりました。
次の日、僕は区役所へ行きました。
子どもたちのためにできる活動をいくつか提案しましたが、どの窓口でも、首をかしげられて終了。
それでも、何かが始まりそうな予感がして、地域のボランティア団体に飛び込んでみました。
小さな場所からでもいい。自分の手で、子どもたちの笑顔が生まれる瞬間を作ってみたかったんです。
ある夜、友人たちとお酒を飲みながら夢を語っていたとき、ふと僕はこんなことを口にしました。
「おじいさんになったら、こんなコトやってみたいんだよね」
その何気ない一言が、ライブ絵本の原型になりました。
後日、ボランティア団体でこの構想を話してみたところ、理解されないことも多かったけれど、少しずつ、想いに共感してくれる仲間が集まってきました。
そしてついに、最初のライブ絵本ステージが実現したのです。

思い返すと、あの頃の僕を動かしていたのは、子どもたちのキラキラしたまなざしだったのかもしれません。
誰かの輝きにふれたとき、自分の中の光も動き出す。
きっと、夢ってそんな風に、人と人の間で生まれるものなんだと思います。
そして今、ライブ絵本ルーミーパークは目指せ「移動遊園地」のごとく、物語を上演するだけでなく、一人ひとりの心の光にそっと触れる場を届けています。
あなたの中にも、まだ気づいていない物語や、忘れかけてしまった光がきっとあると思うんです。
その扉をそっとノックするようにライブ絵本ルーミーパークは、今日もキラキラをお届けします。
