
「思いやりある子に育ってほしい」
「思いやりって大事だよね」
でも、思いやりを渡すって、実際どういうことなのでしょう。
誰かに優しくすること?
相手の気持ちを考えること?
それとも、何か特別な行動をすること?
祐彩(ゆうせい) の絵本『ハレとアメのきらきらあつめっこ』を読み聞かせしていると、そんな思いが、静かに浮かんでくることがあります。
この絵本に登場するハレとアメは、性格が正反対です。
でも、どちらかが特別で、どちらかが欠けている、という描かれ方はされていません。
ハレが誰かのために動くとき、そこに「正しさ」や「見返り」は出てきません。
ただ、そうしたいたから、そうしている。
その結果として現れるのが、きらきらです。
きらきらとは、人と人との間を行き来するもののようにも見えます。
絵本『ハレとアメのきらきらあつめっこ』を読むと、思いやりは、心の中にしまっておくものではなく、渡して、受け取られて、また巡っていくものなのかもしれませんね。
絵本の読み聞かせをしていると、物語以上のことが、その場に流れる瞬間があります。
ページをめくる音、声のトーン、子どもの表情や、ふとした沈黙。
絵本『ハレとアメのきらきらあつめっこ』を読み聞かせ絵本として楽しんでいる親子から、
「読んだあと、子どもが自然に誰かの話をしてくれた」そんな声をいただくことがあります。
それは、「こうしなさい」と教えた結果ではなく、この絵本の物語を通して、何かが渡された結果なのかもしれません。
絵本『ハレとアメのきらきらあつめっこ』の物語の中で、アメは気づきます。
自分が欲しかったのは、目に見えるラッキーや特別なご褒美ではなかった、ということに。
誰かに「ありがとう」と言われたときに感じた、あの、説明しきれないあたたかさ。
この絵本がくれるお贈りものは、読後に「何かを理解した」という感覚ではなく、心のどこかが、少しやわらかくなる感じに近い気がします。
思いやりを渡すって、立派なことをすることでも、正解を知ることでもないのかもしれません。
ただ、目の前の誰かと関わる中で、自分の中にあるやさしさが、ふと外に向かう。
それだけで、十分なのかもしれません。
絵本の読み聞かせは、そんな渡される瞬間が、自然に生まれる時間でもあります。
絵本『ハレとアメのきらきらあつめっこ』は、ライブ絵本ルーミーパークでも上演中です。会場にいる子どもも大人もみんなの心にポッと灯りがつく時間。
よかったら温まりにくてくださいね!
