
絵本作家の祐彩(ゆうせい)です。
夜、電気を少し落として、布団の中で絵本のページをめくる時間。
ママやパパにとっても、子どもたちにとっても、いちばん穏やかでやさしいひとときではないでしょうか。
ご存知の通り、寝る前の絵本の読み聞かせは、子どもの心を育てるうえでも、とても特別な時間なのです。
心が静まり、想像力がいちばん豊かになる寝る直前。
そこでは、絵本の世界がまるで夢の入り口のように広がっていきます。
絵本『コロネのおしりはどっち?』を読み聞かせると、多くのママやパパが驚かれます。
絵本を読み進めるうちに、子どもたちが自然と声をあげて考え始めるからです。
「ちいさいほうっ!」「おおきいほうっ!」
「やっぱりどっちもおしり?」
コロネのおしり問題は、笑いながらも誰もが考えてしまうおはなし。
正解があるようで、ない。
でもその迷いが、子どもたちの中に「自分はどう思う?」という種をまいていくのです。
絵本の後半、「コロネが自分で決めた」ことを見届けた子どもたちは、きっと眠る前に、ほんの少しだけ自分のことを考えます。
「わたしならどうするかな?」
「ぼくも、自分で決めていいのかな?」
そんな小さな思考の芽が、子どもの中で静かに育っていく。
寝る前の時間は、教えるよりも、感じる時間。
絵本『コロネのおしりはどっち?』は、まさにその「感じる読書」にぴったりの絵本なのかもしれません。
寝る前の絵本の読み聞かせは、親子で共有するだけでなく、子どもが「自分の考えと出会う時間」でもあります。
「考える」って、むずかしいことではありません。
「どっちが好き?」「どう思った?」
そんな一言からはじまる、親子の会話の中に、子どもの自分で選ぶ力が、少しずつ育まれていくのだと思っています。
忙しい一日の終わりに、ほんの5分だけページをめくる。
その時間が、子どもにとっては安心と、考えるきっかけの宝箱。
絵本『コロネのおしりはどっち?』は、笑いながらも、「自分らしく考える」をそっと応援してくれる絵本なのだと思います。
寝る前に、親子で絵本のページを開きながら、「どっちだと思う?」と、今日の小さな冒険を楽しんでみてくださいね。

心にあかりが灯る体感型絵本ショー『ライブ絵本ルーミーパーク』でも、絵本『コロネのおしりはどっち?』を上演中です。
ぜひ遊びに来てくださいね。